前回のエピソードでは、ものづくり事業の共通課題ともいうべき「生産量」について、作業所せきれい様の方で具体的にどのように取り組まれているのかお聴きしました。
今回はその木工事業を確立するまでの道のりの中で、今までどのような試練を乗り越えてこられてきたかについてお聴きしたのですが、すぐにお話しいただいたのが次の2つのことです。
- 地元(天竜)で生きていきたい
- 利用者の方々に少しでも工賃を渡したい
1つ目の地元天竜地区で活動をしていかれたいという想いは、まさに木工製品の製造・販売事業を営まれていることから、とても納得のいく言葉に感じました。天竜材を原材料とした製品開発に取り組まれ、しかも割り箸事業においては、JALのファーストクラスで採用されたり、上皇さまが静岡にいらっしゃったときの昼食会で提供されるなど、日本人であればとても誇らしい「ものづくり」に取り組まれていると言えるでしょう。
一方2つ目のことについてはとても驚きを感じました。インタビューの中で利用者の方々に渡す一ヵ月あたりの工賃について、かなり具体的な金額までお話しいただいたのですが、普通のサラリーマンの方が知ったら誰もが驚いてしまうような金額です。それでも昔に比べれば工賃は倍増したとのことでしたので、それを聞いてさらに驚いた次第です。
利用者の方々の工賃については、全国の作業所のみなさんにも共通した想いがあるのではないかと思います。
利用者の方々は、みなさん自立を目指して働いていらっしゃるわけですが、作業所から支払われる工賃と、毎月の障がい者年金を足したとしても、自立して生活していくにはあまりにも厳しい金額と言わざるを得ません。
それでも作業所せきれい様は木工製品を軸に様々な取り組みをされ、利用者のみなさんに少しでも多くの工賃を渡せるよう、日々試行錯誤されているそうです。全国の作業所のみなさんのヒントにもなると思いますので、ぜひお聴きください。
今回の「だいふくラジオ」
- 今まで乗り越えてきた試練とは?
- 地元で生きていけるような活動
- 利用者にもう少し工賃を渡せる仕事
- 「工賃倍増計画」について
- 木工製品の製造・販売への取り組み
- 作業所の建物老朽化問題
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